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【最高の舞台を支える】オリンピックでのストリンギングサービスに迫る!<後編>

オリンピックのバドミントン競技を支えるモノや人をフィーチャー。第3回は、選手が使用するラケットにストリングを張るストリンギングサービスについてクローズアップしている。オリンピックでストリンギングサービスを行なうヨネックスストリンギングチームのリーダーを務めるマーク・ローレンスさんに、池田信太郎さんがインタビュー。前編では、ローレンス氏自身の経歴やヨネックスストリンギングチームの歴史などを聞いた。インタビューの後編では、選手とのコミュニケーションについて、またオリンピックでの活動について聞いている。取材は、2019年のダイハツ・ヨネックスジャパンオープンでの来日時に行なわれた。

2019年のダイハツ・ヨネックスジャパンOPで提供されたストリンギングサービスの様子

池田 日本代表になってからは、もちろん経験豊富なストリンガーの方に張ってもらうようになりましたが、私自身は自分の元にラケットが戻ってくるとだいたい誰に張ってもらったかわかるくらい敏感でしたね。それくらいストリングは重要でした。

ローレンス 私たちはみんな、選手のためにベストを尽くしたいと思っています。私たちのチームは、それぞれが各国の腕の確かなストリンガーですし、私自身はリーダーとして彼らがどんなストリンギングの手法を取っているのかチェックしています。そうすることで一貫したストリンギングサービスが行なえます。もし問題が起きた場合に、テクニックだけではなく、それまでの経験で培った感覚で対処することができるので、ストリンガーにとっては十分な経験も必要になります。私たちヨネックスストリンギングチームは最高のストリンギングサービスを提供するプロ集団であると思っていますし、これからもトップクラスのサービスを提供していかなければいけないと思っています。

池田 当然、「ヨネックスストリンギングチーム」という名前は選手に信頼や安心感を与えていると思いますが、選手とはどのようにコミュニケーションを取っていますか。

ローレンス 私は長年この仕事をしているので、選手たちも私たちのことをよく知ってくれています。より選手のことを知り、信頼関係を築くためにバドミントンやストリングの話だけではなく、世間話をすることもあります。信頼関係を築くのにコミュニケーションは重要だと思います。

東京でのストリンギングサービスについて

池田 ヨネックスが東京2020のソールサプライヤーとなり、ダイハツ・ヨネックスジャパンOPと同じ会場でストリンギングサービスを行なうことになりますが、何か特別に準備していることはありますか。

ローレンス もちろん我々はその期待に応えるつもりです。ヨネックスは新しいストリングマシーンを開発しており、東京2020オリンピックでは最新のマシーンでストリンギングを行なうことになるでしょう。我々が初めて電動ストリングマシーンを使ったのはアテネ五輪で、それまではそれぞれ自前の機材を使っていました。2004年には初代プロテック、2008年にはプロテック5、現在はプロテック8デラックスがあります。東京オリンピックで、新しいマシーンでストリンギングを行なうのがとても楽しみです。

池田 私は東京五輪のアスリート委員を務めているのですが、オリンピックでは大会を支える人々の協力が不可欠です。大会をサポートしたいと考える方々の力なしにはいいゲームはできないので、ストリンギングチームの活躍にも期待しています。

ローレンス 2019年のダイハツ・ヨネックスジャパンOPと同じチームがオリンピックもストリンギングを行なう予定です。ジャパンOPを経験することで、十分な準備や確認ができたので、オリンピックではトップクラスのサービスができるでしょう。

ヨネックスストリンギングサービスのリーダーであるマーク・ローレンス氏(左)に話を聞く池田信太郎さん。2019年ダイハツ・ヨネックスジャパンOPでの取材時

取材・構成/バドミントン・マガジン編集部

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