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【全日本総合2020】奥原希望が山口茜との激闘制す!2年連続4回目のV達成!<決勝戦ダイジェスト-2>

12月27日に開催された第74回全日本総合選手権(東京・町田市立総合体育館)最終日、男女シングルス、男女ダブルス、混合ダブルスの決勝戦が行なわれた。ここでは、女子シングルス決勝のダイジェストをお伝えする。

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【女子シングルス】

2連覇をめざす奥原希望(太陽ホールディングス/上写真)と、2年ぶりの頂点奪還をねらう山口茜(再春館製薬所)。ともに世界の最前線で戦うトッププレーヤー同士が、総合決勝の舞台で至高の戦いを見せた。

波乱含みだった女子シングルスで、1回戦から準決勝までの4試合を2-0のストレートで勝ち上がった両者。余力も十分ある中で始まった試合は、山口が先手を奪う。「第1ゲームは、攻める所とラリーする所のメリハリをつけられた」(山口)と、序盤から5-1でリード。奥原も左右に振りながら山口を崩しにかかったが、鋭いクロススマッシュを効果的に決められ、なかなかペースを握れない。「茜ちゃんの1ゲーム目のやり方がよすぎて、かなり圧倒されました」(奥原)。第1ゲームの中盤からリズムをつかんだ山口が、21-17で押し切り優勝に王手をかける。

しかし、10月のデンマークOPで優勝を果たすなど、コロナ期間中にさらなる成長を遂げた奥原が、ここから逆襲。第2ゲームは山口のバック奥をクリアーでしつこくねらい、ミスを誘い出す。山口もカットやクロススマッシュで仕掛けたが、際どいコースがサイドアウトになるなど、ミスが増発した。「点数を欲しがってしまい、無理にいったのはもったいなかった」と山口。第2ゲームの中盤13-12と競った場面から、今度は奥原が先に抜け出し、勝負の行方はファイナルゲームに持ち越される。

泣いても笑っても最後となるファイナルゲーム。ここで再びリードを奪ったのは山口(上写真)だ。奥原をクリアーとドロップで前後にゆさぶりながら、動きのスピードを上げて8-2。イージーミスが重なり苦しい展開となった奥原だが、気持ちの面ではまだまだ余裕があった。「3ゲーム目で離される場面もあったけど、そこは1球を大事にするという戦い方を続けたことで、少しずつ私のリズムになってきた」(奥原)と、先行する山口を猛追。10-13から奥原が4連続得点を奪って逆転に成功すると、ここからは互いにポイントを奪い合うシーソーゲームに。

息の詰まる攻防。奥原が先に20-18でチャンピオンシップポイントを握るも、山口が渾身のストレートスマッシュを叩き込んで20オールに持ち込む。どちらが勝ってもおかしくない紙一重の勝負、ここで一気に抜け出したのは奥原だ。「最後の場面、私はフィジカル的に余裕があったけど、茜ちゃんはきつそうに見えた。無理しない程度に、いけるところはいこうと思った」と、ゲームの終盤でスピードアップ。カットスマッシュからネット前に詰めた奥原が王手をかけると、最後のラリーでは奥原のスマッシュがネットイン。ファイナルゲーム22-20の激闘を制した奥原が、2年連続4回目の総合女王に輝いた。

▼決勝

奥原希望(太陽ホールディングス)②〔17-21、21-14、22-20〕1●山口茜(再春館製薬所)

※2年連続4回目の優勝

取材・文/バドミントン・マガジン編集部

写真/菅原淳

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