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【全日本総合2020】日本A代表の桃田賢斗と常山幹太が決勝に進出!明日、日本一をかけて激突!<準決勝ダイジェスト-1>

12月26日に開催された第74回全日本総合(東京・町田市立総合体育館)5日目は、5種目の準決勝が行なわれた。ここでは、日本A代表が貫禄を見せた男子シングルスのダイジェストを紹介する。

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【男子シングルス】

連覇をめざす桃田賢斗(NTT東日本/上写真)。1回戦から「緊張している」とくり返し、前日の準々決勝ではサウスポー・下農走(トナミ運輸)に第1ゲームを先取された。それでも勝ちきり、勝ち上がるのが、王者の強さなのだろうか。

対するのは、B代表でインカレ王者の田中湧士(日本大/下写真)。1、2回戦でファイナル勝負を制し、準々決勝では同じ大学3年生の嶺岸洸(法政大)にストレート勝利。前日には、「とにかく思いきったプレーがしたい。どのくらい自分のプレーが通用するのか試したいです」と意気込みを語っていた。

田中はその言葉どおり、序盤から全力で飛ばす。最初のラリーはスマッシュで先取点。慎重に入る桃田とは対照的に、チャンスと見るとバネを生かしたジャンピングスマッシュを打ち込み、拳を握って大声をあげる。挑まれる立場となった桃田だが、6−5とリードしてからは一度も逆転を許さず。田中の勢いに動じる様子もなくリードを保つ。勝負どころではライン際へのスマッシュでノータッチエース。終盤の17−16から4連続得点と、絶妙な試合運びで第1ゲームを奪った。

それでも、田中はスピードをゆるめない。第2ゲーム最初のポイントは、スマッシュからネット前に詰めて1点。汗の量が増え、息が上がっても、大声をあげて自分を鼓舞する。9−15とリードされたあとも、積極的にスマッシュを放ち、ネット前で叩いて連続4得点。最後は力尽きたようにスマッシュがネットにかかってゲームオーバーとなったが、第1ゲームと同じく、王者から16点を奪ってみせた。

大学王者の挑戦を退けた桃田は、「(決勝戦は)後悔しないような試合展開にしたい。あとひとつなので、すべてを出しきって終わりたいと思います」とコメント。1月の交通事故からの復帰戦としても注目を集め続けるなか、3年連続4回目の優勝をめざす。

王者・桃田への挑戦権を得たのは、同じA代表の常山幹太(トナミ運輸/上写真)。準決勝の相手、B代表の古賀穂(NTT東日本)は同い年。高校時代はライバルとしてしのぎを削った間柄だ。

前日の会見で、「同じようなプレースタイルなので、我慢比べになると思います」(常山)、「長い試合になると思うので、どっちが我慢できるか」(古賀穂)と同じ展開を予想していた2人。しかし、第1ゲームは6−0と常山が一気にリード。スピード全開でコートを駆け回り、次々とノータッチエースを奪ってガッツポーズを決める。古賀穂は動きが硬く、前日の準々決勝ではファイナルゲームの最後まで動いていた足が、フォア奥のシャトルに届かない。第1ゲームは21−9と大差をつけて常山が先取した。

第2ゲームに入ると、古賀穂(上写真)が落ち着きを取り戻す。プレーのスピードを上げ、強打からチャンスを作って食らいつく。折り返しは11−10と常山が1点リード。インターバル明けに11−11と古賀並ぶが、なんと、ここから常山が連続10ポイントで一気にゲームオーバー。長いラリーの中で、力を入れるところと抜くところ、見事に緩急をつけて試合を支配した。

「同い年として、A代表として、負けられない気持ちがある。ここで決勝にいかないと日本の2番手として見てもらえないと思うので、しっかり勝って決勝までいきたい」と話していた常山。自ら設定した課題をクリアして、日本の1番手、桃田に挑戦する。

▼準決勝

桃田賢斗(NTT東日本)②〔21-16、21-16〕0●田中湧士(日本大)

常山幹太(トナミ運輸)②〔21-9、21-11〕0●古賀穂(NTT東日本)

▼決勝(27日)

桃田賢斗 – 常山幹太

取材・文/バドミントン・マガジン編集部

写真/菅原淳

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