バドスピ | BADMINTON SPIRIT

【全英OP2020展望】初Vねらう松本&永原、福島&廣田!髙橋&松友は4年ぶりの優勝に挑む!<女子ダブルス>

3月11日から15日まで開催されるBWFワールドツアー・ヨネックス全英OP(イングランド・バーミンガム/Super1000)。格式高い伝統の大会は、今回で110回目を迎える。ここでは、世界トップの誰もが憧れる全英OPの各種目の展望を紹介。第4回は女子ダブルスにクローズアップする。

東京五輪前最後のビッグタイトル
全英オープン2020 CSテレ朝チャンネル2で
1回戦から決勝まで連日放送!!

バナーをクリックすると放送予定が確認できます!

【女子ダブルス展望】

白熱したオリンピックレースを展開している女子ダブルス。その争いに大きく直結する全英OPだが、昨年は中国の陳清晨(チェン・チンチェン/上写真左)/賈一凡(ジャ・イーファン)が、日本の松本麻佑/永原和可那との決勝を制して頂点に立っている。今大会でも第1シードに収まり、第2シードは2018&19年世界女王の松本/永原が入った。

全英連覇をねらう陳清晨/賈一凡は、今年1月に行なわれたタイマスターズ(Super300)で優勝。2月はコロナウイルスの影響などで苦しい1カ月を過ごしたが、その鬱憤をこの全英で晴らす準備はできているはずだ。初戦はブルガリアのストエワ姉妹と対戦。2回戦に進めば、ドイツペアとイングランドペアの勝者とベスト8入りをかけて争う。準々決勝まで勝ち上がれば、日本の髙橋礼華/松友美佐紀と激突することが予想されるが、その髙橋/松友も、東京五輪出場に向けて全英OPが重要な一戦。2016年以来、4年ぶりの頂点到達を達成し、東京オリンピック出場につなげていきたい。

第2シードの松本/永原は、初めて出場した18年大会でベスト4、そして昨年が準優勝と、全英OPは相性のいい大会の一つ。それだけに、今回こそ栄誉あるタイトルを手中にし、オリンピック出場も確実なものにしていきたい。世界女王の2人にとっての第一関門は、2回戦でぶつかりそうな志田千陽/松山奈未との試合。ここを勝ち抜くと、準々決勝では中国の若手ペア、準決勝では韓国、インドネシアの強豪ペアとの戦いとなりそうだ。

男子シングルスはこちら

女子シングルスはこちら

男子ダブルスはこちら

【日本選手の1回戦】
(世界ランキングは3月10日付)

松本麻佑/永原和可那(右)
1回戦:ピキ/セイネン(オランダ/24位)

前回の全英OPで決勝に進出した松本/永原。世界選手権に続くビッグタイトル奪取に向けて大事な初戦は、オランダのピキ/セイネンと対戦する。過去の対戦成績は1勝1敗ながら、昨年の世界選手権で対戦したときは9本6本で快勝。今回も持ち前の攻撃で白星を手にし、その後に続く強敵との勝負につなげたい。松本/永原が1回戦を勝利すると、2回戦では志田千陽/松山奈未とロシアペアの勝利ペアと戦うことになる。

福島由紀/廣田彩花(右)
1回戦:劉玄炫/夏玉婷(中国/16位)

第3シードの福島/廣田は、中国の陳清晨/賈一凡の山に入った。初戦は中国の若手ペアと対戦するが、相手は世界ランク16位まで押し上げている2024年パリ五輪候補。19年のインドネシアOP(Super1000)で対戦し、そこでは福島/廣田が勝利を飾っているが、この半年で力を一気につけているペアだけに侮ることはできない。ここをクリアすると、2回戦ではロシアと韓国ペアの勝者との対戦となる。

髙橋礼華/松友美佐紀(右)
1回戦:カールソン/マグヌソン
(スウェーデン/41位)

現在世界ランク7位の髙橋/松友。前をいく松本/永原、福島/廣田を逆転するには、少なくとも高ポイントが獲得できる全英OPでの好結果が必須だ。そんな髙橋/松友の初戦の相手は、スウェーデンの格下ペア。また、2回戦もオーストラリアとインドペアの勝者との対戦となるため、実力通りに見れば髙橋/松友に有利な組み合わせ。ポイントとなるのは準々決勝まで勝ち上がりそうな陳清晨/賈一凡だが、ここまでくれば技術・体力以上に気持ちの勝負となりそう。2016年は全英制覇を遂げて、夏のリオ五輪金メダルに結びつけた2人。この勝負駆けをしっかり勝ち抜けるかに注目が集まる。

志田千陽/松山奈未(左)
1回戦:アクチュリア/モロゾワ
(ロシア/43位)

全英初出場となる志田/松山は、1回戦でロシアペアと対戦。持ち味のスピードを生かした攻撃を継続できれば、おのずと白星が見えてくるはずだ。2人にとっての難関は、松本/永原と激突する2回戦。五輪レースの出場権争いを演じている世界女王ペアに対して、どういった戦略で白星をねらうかが見どころとなりそうだ。

【全英選手権】

1899年に第1回大会をロンドンで開催。当初は男子ダブルス、女子ダブルス、混合ダブルスの3種目で行なわれた(翌年から男女シングルスも実施)。バドミントンの国際大会としては、最も古い歴史を持つオープントーナメントとして知られている。

1977年に世界選手権が開催される以前は、世界の頂点を決める大会として世界のトップ選手が出場し、多くの名勝負を繰り広げてきた。

日本選手は1960〜70年代にかけて、女子シングルスに出場した高木紀子、湯木博恵、竹中悦子などが優勝。女子ダブルスでも相沢マチ子/竹中悦子、徳田敦子/高田幹子などが頂点に立っている。最近では2016年に女子シングルスの奥原希望、女子ダブルスの髙橋礼華/松友美佐紀が単複W制覇を遂げたほか、2018年は混合ダブルスの渡辺勇大/東野有紗が、同種目日本勢初の優勝。2019年は男子シングルスの桃田賢斗が、同種目初優勝を果たしている。※選手名は当時のもの

桃田賢斗
渡辺勇大/東野有紗
奥原希望
髙橋礼華/松友美佐紀(右)

【過去10年の優勝者】

文/バドミントン・マガジン編集部
写真/BADMINTONPHOTO

バドスピTOPへ
モバイルバージョンを終了