【WTF2019】遠藤&渡辺がギデオン&スカムルヨを撃破!福島&廣田は2連勝!<2日目:ダブルス>

12月12日に開催されたBWFワールドツアーファイナルズ(中国・広州)2日目は、予選リーグ第2戦が行なわれた。ここではダブルスのダイジェストをお伝えしよう。

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WTファイナルズ2019
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【男子ダブルス】

遠藤大由/渡辺勇大は、世界ランク1位のギデオン/スカムルヨ(インドネシア)を破って2連勝を飾った。第1ゲームを21-11で勢いよく先取すると、第2ゲームはペースを上げてきた相手に速い展開に持ち込まれ14-21で奪われたが、ファイナルゲームは前日の接戦による疲労が残る相手を攻め立てた。簡単には決まらないが、相手がミスをするまで根気よく攻撃を仕掛け続け、攻守が変わっても2人がベースとする守備で対応。21-11で制し、2連勝で4強進出に前進した。

園田/嘉村は、「ツインタワー」の李俊慧(中国/リ・ジュンフイ)/劉雨辰(リュウ・ユチェン)と対戦。低くて速いドライブで勝負を挑んだが、やはり高い球を一度上げると主導権をなかなか奪えなかった。第2ゲームは取り返したが、ファイナルゲームは追いつけず。2連敗で予選リーグを勝ち抜くことが厳しくなった嘉村は「レシーブで上げるだけになると負けパターン。レシーブで切るか、スピードで最後まで押し切るかハッキリしないといけない」と悔しがった。

【女子ダブルス】

グループBの福島由紀/廣田彩花が、大逆転勝利を収めた。

リーグ初戦で黒星を喫している李茵暉(中国/リ・インフイ)/杜玥(ドゥ・ユエ)との試合は、第1ゲームの中盤から完全に主導権を握られ、8−9から8連続失点。10-21で押し切られる苦しい展開だった。「大きい展開にしようと思ったけど、ロブのミスなどで消極的になった」と廣田。福島が必死に前に出て主導権をつかみにいったが、相手の得意なドライブ戦に持ち込まれた第2ゲームも、パワーで押されて15-20とマッチポイントを握られた。

しかし、ここから福島/廣田が専守防衛に切りかえてレシーブからのカウンターねらいを徹底すると、相手のミスが増えて5連続得点。追いついた後の接戦もモノにして24-22で第2ゲームを奪った。ファイナルゲームは完全にリズムを崩した相手に圧勝。大逆転で連勝を飾った。試合後、同じBグループの陳清晨(中国/チェン・チンチェン)/賈一凡(ジャ・イーファン)が、2−1でポリイ/ラハユ(インドネシア)に勝利。ポリイ/ラハユと李茵暉/杜玥が2連敗となったことで、2連勝の福島/廣田の2位以上が確定。決勝トーナメント進出が決まった。

一方、グループAの松本麻佑/永原和可那は、苦手の韓国ペアに敗れて後がなくなった。予選リーグ第2戦は、初戦で韓国勢対決に勝利した李紹希(韓国/イ・ソヒ)/申昇瓚(シン・ソンチャン)と対戦。第1ゲームは永原が前、松本が後ろに入る形をつくって攻勢。守備でもクロスレシーブでリズムをつくり、21-13と先取した。しかし、第2ゲーム中盤からリズムを失い、16-21で押しきられると、相手のペースのままファイナルゲームに突入。13-21で逆転負けを喫した。13日の予選リーグ最終戦は、過去の対戦で2勝4敗と負け越している金昭英(韓国/キム・ソヨン)/孔熙容(コン・ヒヨン)が相手。勝てば決勝トーナメント進出、負ければ敗退となる。

【混合ダブルス】

初戦で世界ランク1位の中国ペアから金星を奪った渡辺勇大/東野有紗は、ジョルダン/オクタビアンティ(インドネシア)を2−1で下して2連勝。2年連続の4強進出に前進した。

パワー系の相手に対し、2人は後衛の渡辺が球を沈め、前衛の東野が積極的にネット前をねらう展開に持ち込み、15オールから6連続得点で一気に引き離した。この勢いで第2ゲームを奪いたかった渡辺/東野だが、中盤以降に相手のラリーに振り回される。ジョルダンの強烈なスマッシュで主導権を奪われると、甘くなった返球をオクタビアンティにネット前から叩かれた。しかし、東野が「相手のほうから風が飛ぶコートになり、少しタイミングがずれて、前衛で触っても球が甘くなって、勇大くんが不利になってしまった」と振り返った反省点を修正したファイナルゲームは、もう一度主導権を握って攻撃。21-15で制して、リーグ戦2連勝を飾った。

渡辺/東野は2勝を挙げるも、1勝1敗が2ペアいるため決勝トーナメント進出は確定しなかったが、渡辺は「1位通過がこの大会では大事」と、3連勝での自力突破に意欲を示した。

日本選手の12日の結果は以下の通り。

▼予選リーグ第2戦(12月12日)

【男子ダブルス】

◆グループA

園田啓悟/嘉村健士●1〔14−21、21−12、16−21〕②李俊慧/劉雨辰(中国)54分

遠藤大由/渡辺勇大②〔21−11、14−21、21−11〕1●ギデオン/スカムルヨ(インドネシア)65分

【女子ダブルス】

◆グループA

福島由紀/廣田彩花②〔10−21、24−22、21−6〕1●李茵暉/杜玥(中国)68分

◆グループB

松本麻佑/永原和可那●1〔21−13、16−21、13−21〕②李紹希/申昇瓚(韓国)63分

【混合ダブルス】

◆グループB

渡辺勇大/東野有紗②〔21−15、18−21、21−15〕1●ジョルダン/オクタビアンティ(インドネシア)57分

▼予選リーグ第3戦(12月13日)

【男子ダブルス】

◆グループA

園田啓悟/嘉村健士 ― ギデオン/スカムルヨ(インドネシア)

遠藤大由/渡辺勇大 ― 李俊慧/劉雨辰(中国)

【女子ダブルス】

◆グループA

福島由紀/廣田彩花 ― 陳清晨/賈一凡(中国)

◆グループB

松本麻佑/永原和可那 ― 金昭英/孔熙容(韓国)

【混合ダブルス】

◆グループB

渡辺勇大/東野有紗 ― ファイザル/ウィジャジャ(インドネシア)

予選リーグ第1戦(1211日)

【男子ダブルス】

◆グループA

遠藤大由/渡辺勇大②〔21−19、21−13〕0●園田啓悟/嘉村健士41分

【女子ダブルス】

◆グループA

福島由紀/廣田彩花②〔19−21、21−5、21−9〕1●ポリイ/ラハユ(インドネシア)88分

◆グループB

松本麻佑/永原和可那②〔19−21、21−14、22−20〕1●ジョンコパン/ラウィンダ(タイ)77分

【混合ダブルス】

◆グループB

渡辺勇大/東野有紗②〔21−15、21−15〕0●鄭思維/黄雅瓊(中国)33分

取材・文/平野貴也

写真/BADMINTONPHOTO

投稿日:2019/12/13

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