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【ジャパンOP】「試合前、今日が1年後だったらいいのにと思いました」(山口)<選手コメント-4>

ダイハツ・ヨネックスジャパンOP(東京・武蔵野の森スポーツプラザ/Super750)の最終日となった7月28日、各種目の決勝が行なわれた。以下は、女子シングルスで6年ぶり2度目の優勝を果たした山口茜(再春館製薬所)の優勝記者会見でのコメント。

――決勝戦を振り返ると。
「昨日、あまりロングラリーにならないように頑張りたいといいましたが、出だしから長いラリーばっかりで(苦笑)。今日はちょっとダメかなと思ったんですが、そこで気持ちを切らさず我慢して、チャンスでスピードを上げられました」
――奥原希望選手の戦略はどんなものだったか。
「自分のほうが体力的にきつい感じだったので、たぶんシャトルを回していこうとか、大きいラリーでやっていこうというイメージだったと思います。1ゲームの最初、自分が無理にスピードを上げて崩しにいこうとしましたが、難しかったので1ゲームのインターバル以降は、奥原選手のラリーに付き合いながらチャンスでスピードを上げるプレーに切り替えました。それがうまくいったので点差が開いたのかなと思います」
――ショット面で工夫したことは。
「打ち方というより、ダッシュできるくらいの100パーセントの体勢じゃないと決めに行く球は打たないと決めていました。そういう我慢は1ゲーム目のインターバル以降はできていました。それまでは体勢が整っていなくてもチャンスと思うと行ってしまっていたので…。自分からロングラリーにしたような部分があります」
――今回、スピードを上げるプレーも光った。
「それができている要因はよくわかりませんが、インドネシアオープンから自分の動きがよくて、今回、そこに自信を持ってプレーできていました。ラリーでは、自分から速く動こうとは思わなくても、速いスピードで動けていたので精神的にも余裕を持って我慢できました」
――2ゲーム目の途中でショートサービスに切り替えた理由は。
「昨日に比べるとスピードが上がらなくてもやもやしていたので、ショートサービスから展開することで、準備やスピードも速くなるかなと思ったら、点が入りやすくなったので続けて使いました」

自らペースを操る山口らしいプレーで奥原を突き放した

――6年ぶりの優勝。もっとも成長した点は。
「精神的な部分です。6年前は何も分かっていないから思い切りやれていました。でも、いまは緊張やプレッシャー、期待など、いろんなことを感じるようになっているなかでも、思い切りやれています。自分のプレーをして楽しもうと思ってできている点が成長でしょうか」
――成長のきっかけを挙げるとすれば。
「リオっていったほうがいいんですかね。もちろんリオ五輪も成長の一つです(笑)。でも、実際はとくにきっかけはなくて、いろんな経験がマインドコントロールの向上に繋がっていると思います」
――前週のインドネシアオープンに続いて優勝したことへの思いは。
「2週続けて優勝するのは初めての経験なので達成感がありますし、うれしい気持ちもあります。またきつい部分が多いなかで、あらためていろんな人に支えてもらってバドミントンができていることを実感しました。この気持ちを忘れずにやっていきたいです」

五輪1年前のテスト大会での日本人対決。1年後への期待も当然大きく膨らむ

――オリンピックのテスト大会である今大会で、日本決戦を実現したことへの思いは。
「正直、試合前、今日が1年後だったらいいなと思いました。でもあと1年あって自分も奥原選手もまだまだ成長していけるので、より高いレベルで再対決できたらベストですね。1年は長いので、また1日1日頑張っていきたいです」
――東京五輪と同じ会場での優勝は自信になるか。
「優勝自体はすごく自信になります。でも、オリンピックの会場で優勝できたから相性がいいとかいうイメージはいまのところないです」
――会場の声援は聞こえたか。
「きついときにいってもらえる“1本”という声援が、すごく力になりました。東京オリンピックに出られたら、今日と同じくらいかそれ以上の人が入ると思うので、そのなかで試合ができることはすごく幸せなことだろうなと思いました」
――今後の目標は。
「あらためて1大会1大会を頑張っていきたいです。もうすぐ世界選手権もあるので、挑戦者のつもりで精いっぱいのプレーをしたいです」

取材・構成/鈴木快美

写真/菅原 淳

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