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【アジア大会】開催国のインドネシアが2つの金メダルを獲得!<男女シングルス・男子ダブルス決勝>

優勝を遂げたジョナタン・クリスティ(インドネシア)

4年に一度開催されるアジアのビッグイベント「第18回アジア大会」のバドミントン競技は28日、男女シングルスと男子ダブルスの決勝が行なわれた。ここでは、3種目の結果をお伝えしよう。

【男子シングルス】

アジアの頂点を決める決勝の舞台に立ったのは、地元期待のホープであるジョナタン・クリスティ(写真/インドネシア)と、28歳のベテラン・周天成(チョウ・ティエンチェン/台湾)。準決勝ではジョナタンが西本拳太を、周天成はアンソニー・シンスカ・ギンティン(インドネシア)をともにファイナル勝負の末に下して頂上決戦に臨んだ。

屈強な精神力で勝ち上がってきた両者の戦いは、またしてもファイナルゲームにもつれる激闘となった。第1ゲームを奪ったのはジョナタン。スタンドから降り注ぐ「インドネシア」コールに後押しされながら果敢に攻め抜き、21-18で先制する。

しかし第2ゲームは、鉄壁のディフェンスから得点につなげた周天成が、デュースにとなった接戦を抜け出し22‐20。台湾史上初の金メダル獲得に向けて、ベテランが執念を見せた。それでも、地元ファンの期待を背負うジョナタンはあきらめない。ファイナルゲームは序盤からスピードを上げてリードを奪うと、そのまま逃げ切り21-15。インドネシアの男子シングルスとしては、2006年のドーハ大会で2連覇を果たしたタウフィック・ヒダヤット以来、12年ぶりの金メダルをつかみとった。

左から銀メダルの周天成、金メダルのジョナタン、銅メダルのギンディン、西本拳太

◇選手コメント

ジョナタン「アジア大会で金メダルを取れるなんて思っていなかった。神様のおかげです。非常にうれしく思います。コイントスをして握手をしたとき、相手の手が冷たかったので、もしかしたら相手は自分より硬かったのかもしれません。でも彼はディフェンスが素晴らしく、本当にすごい選手。たくさん応援してくれたインドネシアのファンに感謝しています」

▼決勝
ジョナタン・クリスティ(インドネシア)②〔21−18、20−22、21−15〕1●周天成(台湾)73分

【女子シングルス】

決勝戦は、世界ランク1位で台湾のエース・戴資頴(タイ・ツ―イン/写真)と、世界選手権準優勝のプサルラ・V.シンドゥ(インド)が激突。勝てばともに母国にとって初の金メダルをもたらす大一番を迎えた。

第1ゲームは戴資頴が素早い仕掛けから攻撃のリズムをつかむと、シンドゥのミスも重なり21-13で先制。第2ゲームに入っても戴資穎のペースは変わらない。ビッグタイトルをねらうシンドゥもねばり強くシャトルを追ったが、最後は戴資穎が21-16で振りきって勝利。決勝までの4試合すべてストレート勝ちで優勝を飾った戴資頴。あらためてその強さを証明した“女王”は、一番輝く金メダルを誇らしげに首にかけた。

左から銀メダルのシンドゥ、金メダルの戴資頴、銅メダルのサイナ・ネワール(インド)、山口茜

◇選手コメント

戴資穎「今日は自分のできるベストを尽くして、金メダルを取ることができました。試合はすごく楽しかったです。これから先も自分が手にしたいものに向かって、厳しいトレーニングを積んでいくだけです」

▼決勝
戴資頴(台湾)②〔21−13、21−16〕0●プサルラ・V.シンドゥ(インド)39分

【男子ダブルス】

決勝の舞台に立ったのは、インドネシアのエースであるギデオン(写真右)/スカムルヨと、2番手のアルフィアン/アルディアント。1974年のテヘラン大会(イラン)以来、実に44年ぶりのインドネシア対決が実現した。開催国にとってはどちらが勝っても最高のフィナーレとなる決勝戦。最後に意地を見せたのは、やはりエースのギデオン/スカムルヨだった。

とくに二人の強さが際立ったのは、1-1で迎えたファイナルゲームだ。序盤に8-3とリードを奪ったが、捨て身でぶつかってくるアルフィアン/アルディアントの猛攻を受けて8連続失点。8-11で前半を折り返すと、そのまま追いかける展開が続き19-20。先にマッチポイントを握られた。しかしここで、世界ランク1位が勝負強さを発揮する。ねばり強く戦い試合をデュースに持ちこむと、最後は24-22で勝利! インドネシアとして3大会連続となる金メダルは、エースの二人が手にした。

地元インドネシアで最高の試合を見せた2ペア。左からアルフィアン、アルディアント、スカムルヨ、ギデオン

◇選手コメント

ギデオン「3ゲーム目は相手にすごく攻め込まれて、どうしようと思いましたし、緊張もしました。でも、最後の最後で勝てたのは、こちらに運があったからかなと思います。神様に感謝しています」

スカムルヨ「相手も素晴らしいプレーをしていて、かなり点差が離れたときはどうしようかと思った。でも、神様のおかげ。本当に感謝したい」

▼決勝

ギデオン/スカムルヨ(インドネシア)②〔13−21、21−18、24−22〕1●アルフィアン/アルディアント(インドネシア)55分

取材・文/バドミントン・マガジン編集部
写真/菅原 淳

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