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【連載】 My Grip~グリップのこだわり~Vol.17 古賀 輝(NTT東日本)

My Grip

バドミントンにおいて、ラケットはプレーヤーの「手」と同じ役割を果たすといっていい。そのラケットのなかでも「グリップ」は、選手によってテープの素材や巻き方が異なり、独自性が出やすい部分だ。ここでは、トップ選手のグリップへの「こだわり」に迫る。

【連載】Vol.17 古賀 輝

(NTT東日本)

こが・あきら◎1994年3月8日生まれ、福岡県出身。岡垣ジュニアで競技を始め、埼玉栄中-埼玉栄高-早稲田大-NTT東日本。主な成績は2008年全中複優勝、10年JOC複優勝・単2位、11年IH単優勝・複2位、12・13・15年インカレ複優勝、16年総合単3位、17・18年ランキングサーキット複優勝など(インカレから現在までパートナーは齋藤太一)。2018年ナショナルB代表。166.5㎝72㎏、血液型A。

タオルグリップを使ったら感覚的にしっくりきた

――グリップのこだわりを教えてください。
昔は太いほうが好みだったんですが、最近はできるだけ細めに巻くようにしています。

ーーそれはなぜですか?
ダブルスの速い展開に対応するためには、細いほうがグリップチェンジしやすいからです。ちなみに、大学までは単複プレーしていましたが、ラケットを単複で使い分けたり、グリップの巻き方を変えたりはしていなかったです。

使用ラケットはヨネックスの『ASTROX88S』。グリップはタオル派で、細めが好み
5月のランキングサーキットで2連覇を果たした古賀輝(右)

――現在の巻き方を教えてください。
まずは元グリ(もともと巻いてあるグリップ)を剥がして、木の状態にします。そこにアンダーラップを重ねない程度に薄く巻いていきます。スタートはグリップの三角キャップあたり。そこからグリップエンドに向かっていき、キャップのほうに戻ります。

――エンドのほうで巻き終わる選手が多いですが、古賀選手は逆ですね。
エンドのほうで終わると、アンダーラップの収まりが悪くて嫌なんです。だったらシャフト部分で切って、クルクルと巻いたほうが収まりがいいかなと(下写真参照)。適当にちぎっちゃうときもありますけど(笑)。

――グリップエンドは膨らみを持たせています。
アンダーラップを厚めに巻いて、膨らみをつくっています。打ったときにグリップに手が引っ掛かるような感じがあるので持ちやすいですし、力も入れやすいです。

アンダーラップは三角キャップのほうから巻いていく
エンド部分で5周くらい巻いて膨らみを持たせる
テープからハミ出たアンダーラップはクルクルと巻いて収める

――テープはタオル派ですね。
中学1年生くらいまではウェットでしたが、一度タオルを使ってみたら感覚的にしっくりきました。それに、自分はけっこう手汗をかくほうなので、いまウェットを使うとラケットがすっぽ抜けちゃうと思います(笑)。

――グリップテープを巻くときのポイントは?
仕上がりがデコボコにならないように、テープを重ねずに巻きます。できるだけ細くしたいですし、ボコボコになると握るときに気になるので。

――巻き終わりは?
とくにこだわりはありません。僕はそこまで短く持たないので、最後は適当ですね。

――色は黄色。
好きな色は赤と黒なんですが、グリップは黄色が一番しっくりきます。

――巻き替え頻度を教えてください。
10日に1回くらいでしょうか。タオルの生地が汗で固まったりして、持ちにくくなったら巻き替えます。あと、実は僕、“元グリ”の状態も好きなんです。新品のラケットは元グリが滑りにくくて、やりやすいんですよ。なので、何も巻かずに試合に出たことも。これはちょっと、珍しいかもしれません(笑)。

グリップテープは重ねずに巻いていく
完成!(写真はアンダーラップをちぎったバージョン)

 

取材・文/バドミントン・マガジン編集部
写真/菅原 淳

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