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【トマス杯】中国がインドネシアを振り切り6年ぶりの決勝進出!<準決勝ダイジェスト>

5月25日にタイ・バンコクで開催された「トマス杯・ユーバー杯2018」6日目は、男女決勝トーナメント・準決勝が行なわれた。ここでは、トマス杯のダイジェストを紹介しよう。

ベスト4に残ったのは第1シードの中国、デンマーク、インドネシア、そして2大会ぶりの世界一に挑む日本。日本は前回王者のデンマークと対戦。シングルスの桃田賢斗、西本拳太、常山幹太が白星を飾り、見事強敵を撃破。2大会ぶりの決勝に進出した。

もう一つの山では、中国とインドネシアが激突した。2大会連続の決勝進出をめざすインドネシアだったが、その前に立ちはだかったのはトマス杯9回の優勝を誇る中国王朝。第1シングルスは2016年リオ五輪金メダリストの諶龍(チェン・ロン/写真上)が出場し、インドネシアは前回大会で活躍したアンソニー・ギンティン。第1ゲーム、22-20で先制したのは諶龍だ。ギンティンもねばり強く諶龍のショットに食らいついたが、地力で勝る諶龍が主導権を握った。第2ゲームも諶龍が力でねじ伏せ、21-16で勝利。まずは中国が先勝した。

ダブルスに強みを持つインドネシアは、ここで世界ランキング1位のギデオン/スカムルジョがコートに立つ。すると、インドネシア応援団の大きな声援を受けて、昨年の世界王者・張楠(ツァン・ナム)/劉成(リュウ・チェン)をファイナル勝負で撃破。絶対エースの活躍で、インドネシアが1−1に戻した。

両国とも第2シングルスを勝って流れをつかみたかったが、ここで力を発揮したのが、全英OP優勝の石宇奇(シー・ユーチー)。インドネシアのジョナタン・クリスティとの接戦を2−1でモノにし、中国が王手をかける。

全英王者の石宇奇がファイナル勝負の接戦を制した

なんとか逆転に臨みをつなげたいインドネシアは、ベテランのセティアワン/アッサンが登場。中国の若手長身ペア、李俊慧(リ・ジュンフイ)/劉雨辰(リュウ・ユチェン)との勝負は、気迫を見せる中国ペアが奮起。互いに1ゲームを手にしたあとのファイナルゲーム、ドライブ合戦から連続攻撃に持ち込んだ李俊慧/劉雨辰がリードを広げ、最後は21-12で勝利。中国が3−1でインドネシアを振り切り、2012優勝以来の決勝進出を決めた。

気迫のこもったプレーでベテランペアを退けた中国の李俊慧(左)/劉雨辰

◆トマス杯/決勝トーナメント・準決勝

中国(A組1位)3−1 インドネシア(B組1位)

MS1 諶龍②〔22−20、21−16〕0●アンソニー・ギンティン58分

MD1 張楠/劉成●1〔21−12、17−21、15−21〕②ギデオン/スカムルジョ55分

MS2 石宇奇②〔18−21、21−12、21−15〕1●ジョナタン・クリスティ64分

MD2 李俊慧/劉雨辰②〔21−17、18−21、21−12〕1●セティアワン/アッサン53分

日本(C組1位) 3−2 デンマーク(D組1位)

MS1 桃田賢斗②〔21−17、21−9〕0●ビクター・アクセルセン40分

MD1 園田啓悟/嘉村健士●0〔18−21、15−21〕②ボー/ピーターセン46分

MS2 西本拳太②〔21−19、21−12〕0●H・K・ヴィテンフス

MD2 井上拓斗/金子祐樹●1〔21−17、16−21、15−21〕②アストルップ/ラスムセン77分

MS3 常山幹太②〔21−18、21−11〕0●ヤン・O・ヨルゲンセン47分

トマス杯:バドミントン世界一の国・地域を決める団体戦として最も権威ある大会。ト杯は1939年に国際バドミントン連盟(現世界バドミントン連盟)会長のジョージ・トーマス卿(全英OP21回優勝)が、大会の開催を進め、優勝トロフィーを寄贈。大会名にその名がつけられた。1941年に初開催を予定していたが、第2次世界大戦のために。延期。1948-49年に念願の第一回トマス杯が開催された。84年に男女同時に開催、86年から2年に一度の開催(それまでは3年に一度)となった。

試合形式:2ダブルス(複)、3シングルス(単)で、世界ランキングの高い順に試合が行なわれる。試合の種目順はオーダーによって変わる(種目順の例:第1単→第1複→第2単→第2複→第3単)。予選リーグは5試合すべてを行ない、決勝トーナメント・準々決勝以降は先に3試合を制した国・地域が勝利。単複兼ねて出場することができる。

取材・文/バドミントン・マガジン編集部

写真/菅原淳

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