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【ユーバー杯】日本女子のメダル確定!総合力の高さを示し台湾を撃破!<準々決勝>

5月24日にタイ・バンコクで開催された「トマス杯・ユーバー杯2018」5日目は、ユーバー杯・決勝トーナメント準々決勝の日本VS台湾が行なわれた。

勝てば5大会連続のメダルが確定する日本女子。前日の組み合わせ抽選会の結果、準々決勝の相手は女子シングルス世界ランキング1位・戴資穎(タイ・ツーイン)を擁する台湾となった。

日本のトップバッターは山口茜。台湾もエースを起用し、3月の全英OP決勝以来となる勝負となった。その第1ゲーム、先行したのは山口だ。「昨日までと比べたら断然いいプレーができた」と、速いフットワークでポイントを重ねる。前半は11-7とリードして折り返した。

しかし、ここから戴資穎の調子も上向きに。強いフィジカルで山口を押し込むと15-18から18オールに持ち込む。山口もバック奥を突きながらチャンスをねらったが、しっかり対応した戴資穎が21-19で制した。

第2ゲームに入ると、戴資穎が主導権を握って試合が進む。山口も素早い反応と緩急を使って崩しにいくが、なかなか逆転できない。最後は戴資穎が21-16で勝利し、台湾が先勝した。

「勝っても負けても、しっかり自分の全部を出せるようにやりました」と山口茜

出鼻をくじかれた日本だったが、そのすぐ後に登場した第1ダブルスの福島由紀/廣田彩花が、反撃の勝利をつかむ。格下でもある相手に、第1ゲーム21-8で制すると、第2ゲームこそ相手の攻撃に引いてしまい11-14とリードを奪われたが、「自分たちのやり方がよくなかったけど、焦りはなかった。やり方をうまく変えられたのが第2ゲームの逆転につながった」と、しっかり修正して21-17の逆転勝ち。1−1のイーブンに戻した。

流れを引き戻した日本は、続く第2シングルスの奥原希望が躍動。「今日はアップ(練習)のときから、調子がいいと感じました。ケガ明けの試合で、今日が一番納得するプレーができたと思います」と振り返るように、攻撃力のある選手をしっかり抑えて2−0の完勝。これで日本が2−1とし、勝利に王手をかける。

「全体的にパーフェクトな内容だった」と振り返る奥原希望

そして、第2ダブルスは髙橋礼華/松友美佐紀。髙橋礼は「(準々決勝が)台湾と決まったとき、第1シングルスが強いので、自分たちにまわってきてもしっかり準備をしようと思っていた」と、余念なくコートに入る。すると、第1ゲームは15本で台湾ペアを抑え、第2ゲームも中盤10-8から一気に引き離して21-11で勝利。日本が総合力の高さを示し、台湾を3−1で下しメダルを確定させた。

安定した戦いぶりでチームのメダル獲得に貢献した髙橋礼華/松友美佐紀(右)

◆ユーバー杯・準々決勝

WS1 山口茜●0〔19−21、16−21〕②戴資穎36分

WD1 福島由紀/廣田彩花②〔21−8、21−17〕0●許雅晴/呉玓蓉36分

WS2 奥原希望②〔21−11、21−12〕0●白馭珀38分

WD2 髙橋礼華/松友美佐紀②〔21−15、21−11〕0●陳曉歡/胡綾芳36分

ユーバー杯:バドミントン世界一の国・地域を決める団体戦として最も権威ある大会。全英OP優勝13回を誇るベディー・ユーバー女史がトロフィーを寄贈し、大会名にその名がつけられた。トマス杯の開催から8年後にユ杯が開催。1982年まではト杯と交互の開催だったが、84年から男女同時開催となった。

試合形式:2ダブルス(複)、3シングルス(単)で、世界ランキングの高い順に試合が行なわれる。試合の種目順はオーダーによって変わる(種目順の例:第1単→第1複→第2単→第2複→第3単)。予選リーグは5試合すべてを行ない、決勝トーナメント・準々決勝以降は先に3試合を制した国・地域が勝利。単複兼ねて出場することができる。

取材・文/バドミントン・マガジン編集部

写真/菅原淳

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