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【連載】 My Grip~グリップのこだわり~Vol.16 大林拓真(埼玉栄高→早稲田大)

バドミントンにおいて、ラケットはプレーヤーの「手」と同じ役割を果たすといっていい。そのラケットのなかでも「グリップ」は、選手によってテープの素材や巻き方が異なり、独自性が出やすい部分だ。ここでは、トップ選手のグリップへの「こだわり」に迫る。(取材日/2月23日)

【連載】Vol.16 大林拓真
(埼玉栄高→早稲田大)

おおばやし・たくま◎1999年8月7日生まれ、福井県出身。勝山南部中-埼玉栄高-早稲田大(2018年4月に入学)。小学生時代は地元のスター・山口茜と同じクラブで練習。小6で全小初出場を果たすと、男子シングルスでいきなり3位に。中学時代は2、3年生のベスト8が最高だが、埼玉栄高に進学後は選抜とインターハイで日本一に輝いた。今年から日本B代表に選ばれた期待のホープ。169㎝66㎏。右利き。血液型A。

 

スマッシュの打ちやすさを一番に考える

――グリップに対する“こだわり”を教えてください。
グリップは、あまり太いのは好きではないです。細めのほうが握りやすくて打ちやすい感覚があるので、そこは意識して巻いています。

――タオルグリップを使用しているのはなぜですか?
自分だけかもしれませんが、タオルのほうが速いスマッシュを打てる感覚があるんです。滑り止めの粉をつけるのも大事ですが、ヒットのときにグッと握り込みやすいので。

――握り込みやすいぶん、自分の力がシャトルに伝わる。
はい。でも、ラケットによってウェットタイプのほうがしっくりくると感じることもあります。あくまで個人的な感覚なのですが…。

――繊細ですね。
いえ、そんなことないです。気まぐれというか、気分屋なだけです(笑)。

――グリップエンドに膨らみを持たせているのはなぜですか?
グリップエンドを太くしておくと、スマッシュやクリアーを打つときにラケットがすっぽ抜ける感覚がなくなるんです。どちらも下のほうを持って打つので、手に引っ掛かる感覚があるぶん、力がシャトルにしっかりと伝わってスマッシュが“走る”イメージがあります。

使用しているのはタオルグリップ。グリップエンドに膨らみを持たせるのがこだわりの一つ

――大林選手の武器であるスマッシュの秘密は、グリップにあったのですね。では、どんなふうに巻くのか教えてください。
まずは、もともとあるグリップをはがします。それからアンダーラップを全体に薄めに巻いて、グリップエンドは厚みが出るまで巻きます。だいたい5周くらいです。

――グリップテープを巻くときのポイントは。
テープが重ならないように巻いていくことと、最後をキレイにすることです。

――たしかに、巻き終わりがすごくキレイです。
これが、意外と難しいんです(笑)。ハサミを入れる角度がポイントです!

アンダーラップはグリップ全体に薄めに巻くが、グリップエンド部分のみ厚みを持たせる
グリップテープは重ならないように巻いていく
キレイに巻き終えるためには、ハサミを入れる角度が重要!

――いつからこの巻き方になったのですか?
昨年のインターハイ前からです。じつは、自分があこがれている上田拓馬選手(日本ユニシス)の巻き方を参考にさせていただいています。直接教えてもらったわけではないのですが、参考にして巻いてみたらしっくりきたので、それからほとんどこの巻き方です。

――最後に、張り替え頻度を教えてください。
グリップは結構巻き替えるほうかもしれません。ちょっと滑り始めたなとか、持ちづらいなと思ったら替えてしまいます。お金はかかりますけど、やはり大事な部分なので。

――詳しく教えていただき、ありがとうございました!

 

取材・構成/バドミントン・マガジン編集部

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