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【SSF帰国会見】「最後まであきらめずにラリーできた」(山口)

12月13日から17日まで開催されたスーパーシリーズファイナル(UAE・ドバイ)で、優勝を果たした女子シングルスの山口茜、女子ダブルスの米元小春/田中志穂、準優勝を収めた福島由紀/廣田彩花の帰国会見が18日夕方、成田空港で行なわれた。

山口は前回大会で予選リーグ敗退を喫していたが、今年は1位通過を果たすと、準決勝ではラチャノック・インタノン(タイ)を、決勝では世界選手権銀メダリストのプルサラ・V.シンドゥ(インド)を2-1で撃破。17年は出場したすべてのスーパーシリーズで8強以上に名を連ね、11月の中国OPでは優勝を飾った山口が、好調を維持してSS年間王者に輝いた。

米元/田中は、大会史上初の日本人対決となった決勝を制して初優勝を達成。今年は4月のインドOPでSS初優勝を飾り、SSランクでも1位に輝いた二人。今大会では予選リーグ初戦こそ敗れたものの、その後はストレート勝ちを重ねて安定したパフォーマンスを披露した。

一方、敗れた福島/廣田も、今年4月のマレーシアOPを制したほか、8月には世界選手権で銀メダルを獲得した実力を存分に発揮し、準決勝まではすべて2-0で勝利。決勝では敗れたものの、貴重な経験を積んだ大会となった。5人のコメントは以下の通り。

◆女子シングルス優勝…山口茜

「今大会は準決勝、決勝と、とても長い試合になり、厳しい展開での戦いが多かったんです。でも、最後まであきらめずにねばり強くラリーをすることができました。今年最後の国際大会を優勝という形で終えられたので、とてもうれしいです。いま決勝を振り返ると、とても長くて疲れたので……いまはあまり長い試合はやりたくないなと思います(笑)。

今年1年を振り返ると、SSではすべてベスト8以上に入れてすごく自信になりました。でも、世界選手権やジャパンOPなど、結果を少し意識したときは納得のいくプレーができなかったので、やはり自分としては、楽しくやらないといいプレーを出せないんだなというのをあらためて感じました。来年の具体的な目標はまだ決めていませんが、自分はいま世界ランキングに一番関心があるので、1週間でもいいので世界ランキング1位を体験してみたいなと思っています」

◆女子ダブルス優勝…米元小春/田中志穂

米元(写真左)「決勝(福島/廣田)は攻守ともに本当に堅いペアで、長い試合になることは想定していました。試合はクリアー合戦みたいになることも多く、精神的にきつい場面もあったのですが、『我慢、我慢、我慢』と、いい聞かせながらやっていました。あとは、田中が(バックハンドサービスが入らず)フォアサービスを続けたことで、逆に自分たちが開き直ってやれた部分があり、1本1本、集中してやれたのかなと思います。

今年は初めてSSを回らせてもらって、まず自分たちが世界のトップ選手にどれだけ通用するのかという挑戦の一年でした。そのなかで、何が通用して何が足りないのかをすごく痛感しましたし、1点を取れなくて負けてしまった試合もたくさんありました。その重みを感じながら、来年に向けて取り組んでいきたいと思います」

田中(写真右)「今回このような大きな舞台で戦えたことは、自分にとってすごくプラスになりました。決勝は、ずっとサービスができなくて、フォアに変えてもサービスが入らず、試合後も原因をずっと考えていたんですけど…答えは出せなかったです。でも、自分たちが優勝をもぎ取りにいくんだという気持ちでやっていて、優勝が決まった瞬間は、プレミアと同じポイントを得られるレベルの大会でやっと勝てたという気持ちになりました。

今年初めてSSを回らせていただいて得たものは、自分たちの持っているプレーで勝負できると感じたことです。考え方次第で、中国の選手や他のペアに勝つことができる。今年はインドOPとSSファイナルを優勝ができたので、来年はもっと多く優勝したいと思っています」

◆女子ダブルス準優勝…福島由紀/廣田彩花

 

福島(写真左)「世界選手権と同様に2位で終ってしまいすごく悔しいんですけど、決勝までのパフォーマンスはすごくよかったので、来年につながるいい試合ができてよかったです。決勝は我慢勝負になると思っていましたが、正直、相手のパフォーマンスがすごくよくて、負けたくない気持ちがすごく伝わってきました。そういう面で、相手よりも上回れなかったのが敗因なのかなと思います。

今年一年は、自分たちでもこれだけできるんだという自信がすごくつきました。来年は試合数が多くなるので、一試合一試合を大事にして、ケガのないようにフィジカル面を強化していきたい。今年は2位や2回戦負けが多かったので、そこを超えられるように頑張っていきたいです」

廣田(写真右)「今大会は、自分たちが出られるか出られないか、ギリギリのところまでわからなかったんですが、出場することができて、二人で楽しくプレーできたと思います。決勝は、手の内を知られているので長い試合になると思っていましたが、自分たちが我慢できなかったのが敗因。また、準決勝まではいいパフォーマンスができていたなかで、決勝では0-2で負けてしまい、勝つことの難しさをあらためて感じた試合でした。

今年はマレーシアOP優勝や世界選手権銀メダルなどの成績を残せたことは、自分たちの自信につながっています。でも、負けた試合も多く、この一年すごくいろいろないい経験ができたので、来年につながる一年になったと思います」

取材・文/バドミントン・マガジン編集部

写真/福地和男

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