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【山形IH2017】「インターハイは想像以上にキツかった。来年は経験を生かして優勝したい」~奈良岡功大クローズアップ~

7月30日に開幕した山形インターハイ。大会5日目の最終日は個人ダブルスとシングルスの準決勝・決勝が行なわれ、高校ナンバーワンが決定した。ここでは、男子シングルスで準優勝を遂げた1年生の奈良岡功大(浪岡)をクローズアップ。最終日の戦いぶりや、試合後のインタビューを紹介する。

 

団体とシングルスの2種目で決勝まで勝ち上がった1年生の奈良岡功大(浪岡)

 

最後まであきらめなかった

 

個人では男子シングルスの準決勝に駒を進めた奈良岡。大会最終日は、この種目史上初となる1年生王者の誕生に向けて注目が集まるなか、準決勝を2-0で突破して決勝進出を決めた。

 

その準決勝は、土壇場からの大逆転だった。相手は昨年末の全日本総合で敗戦を喫した金子真大(ふたば未来学園)。連戦の疲れから動きの重い奈良岡は、序盤から体がよく動いていた金子に対して第1ゲーム11-19と大量リードを奪われた。しかし、「いい形で第2ゲームにつなげよう」と気持ちを切り替え、力まずにプレー。すると相手にミスが出始め、6連続得点で17-19。先にマッチポイントを握ったのは金子だったが、奈良岡はねばり強くデュースに持ち込むと、40分に及んだ第1ゲームの激闘を29-27で競り勝った。
この勝負所を制した奈良岡は、第2ゲームをわずか9本に抑えて勝利。大記録達成へあと1勝とした。

 

しかし、奈良岡の疲労はピークに達していた。決勝は選抜王者の大林拓真(埼玉栄)と対峙。ラリーから得意の攻撃に展開する大林に対し、レシーブしきれない場面が目立った奈良岡は第1ゲームを15本で落とすと、第2ゲームは後半に足が止まり、14本で敗退した。

 

それでも、最後まで力を振り絞り、3年生に食らいついた奈良岡。インターハイは3種目にエントリーし、団体戦との2種目で決勝の舞台に上がった1年生の奮闘は、見る者に感動と興奮を与えたに違いない。「この経験を生かして、来年は優勝したい」ときっぱり。来年の夏、存在感をさらに増して、雪辱に挑む。

 

【試合後のインタビュー】
――今日の試合を振り返って。
「技術的には相手に負けていないんですが、体力面で負けていたところがあったと思います」
――団体とダブルスも戦った疲労感があった。
「そうですね。インターハイは自分が想像していた以上にきつかったです」
――そんななかでも、準決勝は1ゲーム目、離された中で逆転する場面もありました。どういう気持ちで試合していましたか。
「2ゲーム目につなげようという気持ちで追いついた感じでした」
――出だしで相手にリードされたのは、やはり疲労からでしょうか。
「足が動かなくて…。でも、11-19で点差が離れていたときに、相手は少し余裕を持っているような感じがしたんです。そこに付け込めたのかなと思います」
――終盤、デュースの展開を取り切れた要因は。
「ここまできたら勝ちたいと思ったので、なんとか勝ててよかったです。点差が離れてもあきらめませんでした」
――大林選手との決勝を振り返って。
「金子さんは3種目全部で勝ち上がっていて、自分と同じくらいキツい状態だったと思います。でも、大林さんは1日休みがあったりしたので、体力は残っているだろうなと。それでも負けたくなくて、一生懸命やったんですが…隙を与えてもらえなかったです」
――インターハイという大会をあらためて振り返って。
「シニアの大会と違って1日の試合数が多いので…そのキツさを乗り越えたかったんですけど、負けてしまったので、また来年頑張りたい。何試合やってもへこたれないような体力をつけていきたいと思います」
――1年生で準優勝という結果については。
「正直悔しいんですけど、ここまで来られたのはみんなのサポートのおかげなので、みんなに感謝しています」

 

 

【奈良岡功大 シングルス試合結果】
◆8月2日
2回戦▶○21-13、21-13鹿島隆聖(昭和学院)
3回戦▶○21-13、21-13蝦夷森駿(旭川実)
4回戦▶○21-12、21-16村本竜馬(瓊浦)
準々決勝▶○21-13、21-14一井亮太(水島工)
◆8月3日
準決勝▶○29-27、21-9金子真大(ふたば未来学園)
決勝▶●15-21、14-21大林拓真(埼玉栄)

 

取材・文/バドミントン・マガジン編集部

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