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【五輪特集】池田信太郎のリオ五輪レポート② 大会会場について

 

皆さん、こんにちは! 今日からバドミントン競技がスタートしました。日本人選手はダブルスの3ペアが出場しましたが、全ペアが白星スタート!今後の戦いぶりに期待が持てますね。

 

さて今日は、試合会場のことについて紹介しておきたいと思います。今日のテレビ中継をご覧になった皆さん、会場についてどんな印象を持たれましたか?

 

多分、テレビだとほぼコートと観客席しか見えないので、“いつものバドミントン会場”のように見えると思います。ですが、このリオセントロ・パビリオン4という会場、実際は広いイベントホールにコートと観客席をとりつけた感じなんです。表立ったところはそれなりにデコレートされていますが、目につかないところまで手が行き届いていない。オリンピックの会場としてはかなり厳しいです。

 

それに加えて、第1試合はとくに観客がほとんど入っていない。当然ながら、盛り上がりにも欠けましたね。まだ予選ということもあるのでしょうが、ちょっとさびしいです。じつは10日に卓球の福原愛選手の試合を見に行ったのですが(卓球会場はバドミントン会場の隣のホールです)、準決勝にもかかわらず観客の入りはイマイチで、ほとんどが日本人と(福原選手の対戦相手だった)中国人でした。

 

競技に対するブラジル人の興味の表れといってしまえばそれまでですが、会場が醸し出す雰囲気は、選手のパフォーマンスにも影響を及ぼすと思うんです。12年のロンドン大会の会場は、伝統ある全英オープンの会場としても有名だったウエンブレー・アリーナ。バドミントンの聖地ともいわれる会場は本当に素晴らしく、観客も多くてバドミントンのことをよくわかっている。そんななかでのプレーはできたことは、選手冥利に尽きます。

 

出場する選手には「オリンピックは最高の舞台だった」ということを感じてほしい。でもここでは、選手たちがそういった雰囲気を味わえないのではないかと危惧しています。バドミントンへの熱が文化として定着しているかどうかも、大会が盛り上がるためには欠かせない要素だなとあらためて感じています。

 

湿っぽくなってしまいましたが、2日目も日本選手の健闘を祈って、今日はこの辺で!

 

会場全体を見ると、普通の試合会場に見えますが…

 

観客席の裏側に回ると、“即席感”が満載です
同じ建物内にもかかわらず、コートと観客席がないところにはこんなスペースも。世界最高峰の戦いの舞台にしては、寂しいですね

 

 

いけだ・しんたろう◎1980年12月27日生まれ、福岡県出身。九州国際大付高―筑波大―日本ユニシス。07年世界選手権の男子ダブルス3位、08年には全英OP男子ダブルスで日本勢21年ぶりの4強に進出。08年北京五輪(男子複)、12年ロンドン五輪(混合ダブルス)に出場するなど、長年日本のダブルス界をけん引した。

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