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池田信太郎がラストマッチへ

北京、ロンドンと2度のオリンピックに出場するなど、国際舞台において数々の実績を残した池田信太郎(エボラブルアジア)が、9月8日に始まるヨネックスOPジャパン2015をもって現役生活にピリオドを打つ。日本の男子ダブルスのエースとして活躍したほか、「バドミントン選手」の価値を様々な試みで高めていった池田選手の軌跡を振り返ろう。

 

世界選手権で会心の銅メダル

池田のキャリアにおけるハイライトはなんといっても、07年にマレーシアで行なわれた世界選手権での3位入賞だろう。当時の日本男子としては史上初となるメダル(銅メダル)を、坂本修一(現日本ユニシス男子監督)とのペアで獲得。メダルのかかった準々決勝で、優勝候補の筆頭であったマレーシアの人気ペア、クー/タンを完全アウェーのなかで破ったのは、日本バドミントン史に残る名勝負といっていい。

 

 

世界選手権3位入賞を果たしバドマガの表紙を飾った(07年10月号)

 

 

 

北京五輪後は、「オグシオ」の愛称で活躍した潮田玲子とペアを結成。混合ダブルスを組み始めた当時は国内ライバルの厳しいマークもあってか、なかなか結果に恵まれず苦しい時期も経験した。それでも、ペア3年目で念願の全日本総合優勝を果たすと、スーパーシリーズファイナルで4強入り。ロンドン五輪出場権を手にした後のシンガポールOP(SS)では準優勝を飾り、その実力を証明してみせた。

 

それまでさほど注目を浴びなかった混合ダブルスに主戦場を移し、厳しい五輪レースを経て、2度目の五輪出場を果たした。人気と実力を兼ね備えた「イケシオ」の奮闘はメディアにも多く取り上げられ、国内のバドミントン人気をより確かなものに導いていった。

 

2011年の全日本総合では念願の初優勝。その後も結果を残し、目標であったロンドン五輪の切符も獲得した

 

池田にとって現役最後の大会となるヨネックスOPジャパンには、大嶋一彰(日立情報通信エンジニアリング)とのペアで、男子ダブルスに出場する。初戦は8日(火)の予選となる(小川桂汰/森岡秀斗〔埼玉栄高〕と対戦し、勝てばパバランクロ・デチャポル/エドレン・キッティフォン〔タイ〕と小松崎佑也/竹内宏気〔NTT東日本〕の勝者と対戦。勝てば本戦進出)。そして大会最終日の13日(日)には、引退セレモニーも開催される予定だ(詳細は以下)。

 

今大会に向けた、池田のコメントは以下の通り。

「スーパーシリーズのような世界トップレベルの大会で、また国内の大会で自分のキャリアを終えることができるのは、とても幸せなことだと思っています。どこまで自分のパフォーマンスができるか分かりませんが、最後は納得する試合をしたいなと思っています。 

父の影響でバドミントンを始め、約30年。こんなに長く競技を続けるとは全く思っていませんでした。これは本当に多くの方が僕に対してサポートをしてくれたからだと思っています。最後は多くの方に感謝しながらプレーをし、競技人生を終えたいと思います」(自身のFacebookより抜粋)

 

日本のダブルスを長きにわたり、牽引した功労者の最後の戦い。しっかりと目に焼きつけておきたい。

 

■池田信太郎 引退セレモニー

9月13日(日)11:15~11:30

アリーナフロア センターコートにて

 

今大会で現役を退く池田(右)。1日でも長くコートに立ち、1人でも多くのファンに魂のこもったプレーを見せてほしい(写真は昨年大会のもの)

 

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