【バドマガ連載】BWF公認審判員が解説『ルール講座!』<第4回>

新型コロナウイルスの影響により、体育館での練習や部活などができない日々が続いています。バド×スピ!では、利用者の皆さんに少しでもバドミントンの情報をお届けするべく、バドミントン・マガジンで掲載された企画や連載などをアップしていきます。今回紹介するのは、バドミントン・マガジンで連載中の『見て、考える! BWF公認審判員が解説 ルール講座!』です! 普段、なかなか学ぶことが少ないルールについて、これを機会にしっかり覚えていきましょう!

【今月のテーマ】
ネットにシャトルが絡まったときの判定

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競技規則
第14条レット 第2項(3)
第2項(3)サービスが打ち返されて、シャトルが①ネットの上に乗ったとき②ネットを越えた後、ネットにひっかかったとき


まず、条文から先に説明しましょう。条文では、“サービス”を受けるレシーバー側の打ち返したシャトルがネットの上に乗ったとき、またはネットを越えて引っかかったときにレットとする、と書かれています。つまり、サーバーが打った球がネットの上に乗る、またはネットを越えて引っかかった場合は、フォルトを取ることになります。

次に、ラリー中に起こった場合についてです。「サービスが打ち返されて、シャトルが――」という部分は、サービスレシーブを限定しているものではありません。レシーバーがシャトルを打ち返した以降のラリーを指すので、2球目以降のラリーでシャトルが乗ったり、乗り越えてから引っかかったりした場合は、どちらが打ってもレットが適用されることになります。

このとき、主審に注意してほしいのは、シャトルが打ち返せないとわかった時点で、すぐに「レット」とコールすることです。たとえば、ネットを越えたシャトルが引っかかった時点では、まだプレーが継続されています。主審がレットとコールしたときにはじめて、選手はそのシャトルに触っていいことになります。もし、レットのコールがかかる前にシャトルに触れてしまうと、触った側のフォルトになってしまいます。なお、シャトルがネットを越えずに引っかかった場合は、当然、打った側のミスになりますので、レットにはなりません。打った側の失点となります。

私の経験上、シャトルがネットを越えて引っかかることはよくありますが、白帯の上に乗ったのは1回だけあります。このときは、床ギリギリのところからフワッと打ったヘアピンが乗っていました。すぐにレットのコールをかけましたが、その後、選手は軽く息を吹きかけて相手コートに落としていました(苦笑)。もし、これがレットをかける前だと、第16条「不品行な振舞い」に抵触することになるので注意が必要です。

ネットに関する話題とは少し離れますが、ポスト(支柱)に関しても紹介しておきましょう。

ラリー中に打ったシャトルが“ポストに当たってから”ポストの横を通り、そのまま相手のコートに入った場合、どのような判定をすればいいでしょうか。これは競技規則・第13条フォルト・第3項「インプレーのシャトルが(2)ネットの上を越えなかったとき」が適用されるため、ポストに当たって横から入れば、打った側のフォルトとなります。

また、対戦相手とのレベル差がある試合で、大きくサイドアウトしそうな球を、強いペア側がラリーを続けるためにコート外から打ち返すシーンを見かけたりします。このとき、ネットの上を通過していないことがあります。

バドミントンで使うポストには、バレーのようなアンテナがつけられていないので、あくまでも主審の判断になりますが、これがフォルトとなる場合があります。主審があきらかにネットの上を通らなかったと判断したときはフォルトになるので、プレーヤーも注意しておくことが必要です。

監修/遠井 努(日本協会理事:競技審判担当)

イラスト/丸口洋平

※この連載は2019年バドミントン・マガジン9月号に掲載されたものを、一部加筆、修正しています。


投稿日:2020/05/19

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