【WTF帰国会見】「今後につながる、すごく意味のある1週間だった」(髙橋)〈選手コメント-1〉

WTファイナルズ

12月17日(月)、成田空港内にてBWFワールドツアーファイナルズ(中国・広州)でファイナリストとなった選手の帰国会見が行なわれた。

日本勢は女子ダブルスで髙橋礼華/松友美佐紀が4年ぶり2度目の優勝を飾ったほか、男子シングルスの桃田賢斗、女子シングルスの奥原希望、男子ダブルスの遠藤大由/渡辺勇大がそれぞれ準優勝を果たしている。

ここでは、会見と囲み取材に応じた男女ダブルス・メダリストの髙橋/松友と遠藤/渡辺のコメントを紹介しよう。

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髙橋礼華(左)/松友美佐紀

髙橋「最初に組み合わせを見たとき、自分たちのグループ(予選リーグ)はちょっとキツいのかなと思ったんですけど、毎日強いペアと戦えるのがすごく楽しかったですし、1週間を通して自分たちのプレーをたくさん出せたと思います。

今回は、全日本総合のときからファイナルに向けて試合をしようと考えて臨んで、その結果、総合では負けてしまったんですけど、ファイナルの入り方や気持ちの入れ方はよかったと思います。2人の気持ちが一緒にバッと燃えたり、一致するのはなかなかありませんし、それぞれ調子がいい悪いもありますけど、今回、それが2人一緒になったときっていうのは、(私たちは)本当に強いんだなと感じました。

(今シーズンを振り返って)去年、東京オリンピックに向けてもう一度頑張りたいと決めてから、今年も勝ったり負けたりはありましたが、ツアーで5回も優勝できるなんて思ってもみませんでした。そして今回、日本の女子ダブルスが強いといわれる中で自分たちが出場することができ、そのなかで世界トップのペアと戦って全勝優勝できたというのは、今後につながる、すごく意味のある1週間だったなと思います。でも、オリンピックで2連覇することが自分たちの最終的な目標なので、この結果に満足せず、来年はレースというより、オリンピック2連覇というのをずっと胸に秘めながら戦っていければと。また2人で頑張っていけたらと思います」

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松友「ファイナルは(ワールドツアーランキングの)年間上位8組しか出られない大会。そのなかで、普段のトーナメントではシードのため絶対に1、2回戦で戦えない相手と予選リーグの1回戦から試合をすることができ、本当にいい1週間だったなと思います。

今大会を通して感じたのは、来年からオリンピックレースが始まり、再来年には本番がある状況で、韓国や中国の雰囲気やプレーが少しずつ変わってきたこと。スイッチが入ってきたのだと思います。

私たちは今年1年、勝ったり負けたりをたくさんしましたけど、毎回毎回、意味のある試合がたくさんできたと思いますし、今回も、積み上げているものが少し形になったと感じました。でもそれは、自分たちが思っているものの、たぶんまだ半分くらい。もっともっと強くなっていくために2人で頑張っていきたいですし、再来年に向けて、『自分たちの形ができたら絶対負けないんだ』というものを、来年1年間をかけて2人で積み上げていけたらと思います」

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遠藤大由(右)/渡辺勇大

遠藤「決勝は、自分たちの攻撃に持っていけなかったのが敗因かなと思います。ディフェンスはよかったんですけど…。今後は、あのディフェンスを普通にしなきゃいけないと思います。

(リオオリンピック後にペアを結成した当初、イメージしていたレベルにどのくらい届いているかと聞かれ)世界ランキングは思っていたくらいにはなっていますけど、レベルはまだまだ上げていかないといけない。僕はもう一度しっかりフィジカルを鍛えたいです。あのレベルになると最初から100パーセントの力でやっていかないといけないので、それを毎日毎日やるために、体をつくらないとパフォーマンスが落ちていってしまいます。そういう部分で負けるのはもったいないなとあらためて感じたので、もう1回、鍛え直したいと思います」

渡辺「決勝の前半はよかったんですけど、後半から僕の球出しがすごく単調になってしまいました。そこで1ゲーム目をとられて、2ゲーム目、少し変えたんですけど、変えたのがまた単調になってしまって…負けるべくして負けたっていう感じです。大会を通して全体的によかったのはディフェンス。ローテーションもよくなってきています。でも、実力的には、まだまだランキングに追い付いていないと思うので、あと一つ二つ工夫をしないと、コンスタントに結果を残したり、上位の選手に勝っていくのは難しいかなと思います。

(今大会で準優勝し、東京オリンピックへの距離感や見え方は変わったか、という問いに)何はともあれ、世界ランクが上がったのは近づいている証拠かと。ただ、まだコンスタントに結果を残せていないので、来年はベスト8が最低だったり、2回に1回ベスト4に入ったりすることが、今後すごく大事になってくるんじゃないかと思っています」

 

取材・構成/バドミントン・マガジン編集部

写真/川口洋邦

 

投稿日:2018/12/17
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