【スディルマン杯】韓国に14年ぶりの栄冠! 中国を下し4度目のV達成!<決勝戦>

5月28日に開催されたスディルマンカップ(オーストラリア・ゴールドコースト)最終日は、グループ1の決勝戦が行なわれた。ここでは栄光のスディルマンカップの決勝を争った、中国と韓国の試合をダイジェストでお伝えしよう。

 

◆中国VS韓国

7連覇をめざす中国は、準決勝で日本を下し決勝に進出。対する韓国はタイを3−1で退けて、2大会ぶりの決勝進出を果たした。

傅海峰(左)/張楠(中国)
傅海峰(左)/張楠(中国)

第1試合の男子ダブルスは、リオ五輪金メダリストの中国・傅海峰/張楠が登場。2人は五輪後に一度ペアを解消したが、4月のアジア選手権で久々に組んで8強進出。今回は再結成から2大会目となったが、ベテランとしての貫禄を大一番で見せつける。韓国の若手ペアの攻撃をなんなくレシーブすれば、張楠が前衛から素早いアタックで傅海峰の強烈なスマッシュを導き出す。第1ゲームを14本で奪った中国ペアは、第2ゲームも攻撃の手を緩めずに21-15で勝利を飾った。

「今日の相手は、若くて強いペアなのは知っていた。決勝トーナメントに入って2試合とも非常によいプレーをしていたので、我々も十分な準備をして臨みました」(張楠)

 

第2試合は女子シングルス。連日の激戦が続く韓国の成池鉉に対し、中国は準決勝でベンチを温めた20歳の何冰嬌が起用された。2人の対戦成績は1勝1敗。疲労が残る成池鉉が、どこまで何冰嬌の動きを封じてラリーするかに焦点が集まった。

何冰嬌(中国)
何冰嬌(中国)

第1ゲームは成池鉉の配球が光る。緊張から動きが硬い何冰嬌の攻撃を防ぎながら、得意のカットを沈めてポイントを奪取。第1ゲームは21-12で成池鉉がつかんだ。第2ゲームは何冰嬌も積極的に仕掛けて成池鉉に対抗。10-11と接戦に持ち込み、逆転をねらった。が、ここで底力を発揮したのが成池鉉だった。インターバル後、連続得点を奪って16-10。ねばる何冰嬌が3点を取り返して接近したが、ここから再び引き離した成池鉉が抜け出し勝利!「毎試合タフな相手と戦うのは楽ではない。でも、結果が出ているのでそこに対しての不安はなかった」(成池鉉)と振り返り、チームに勢いを呼び戻す勝利を喜んだ。

勝利を決めた成池鉉(韓国)
ガッツポーズで喜ぶ成池鉉(韓国)

第3試合は男子シングルス。中国はリオ五輪金メダリストの諶龍、韓国は若手の全奕陳がコートに立った。結果は実力通り、諶龍が圧倒。第1ゲームは相手に隙を与えず10本に抑えると、第2ゲームも鋭い動きから前後で強烈なアタックを繰り出す。終わってみれば21-10で完勝。「「今日は自分らしいプレーをしようと考えていたけど、それがうまくできた」(諶龍)と振り返った。

諶龍(中国)
諶龍(中国)

これで王手をかけた中国は、準決勝で髙橋礼華/松友美佐紀を破った陳清晨/賈一凡で勝負に出る。対する韓国は、安定感のある張藝娜/李紹希で白星をねらった。

第1ゲームは、両チームともに序盤から攻撃を仕掛けて点の奪い合い。11-9で韓国がリードすれば、陳清晨/賈一凡もポイントを奪ってガッツポーズを繰り出し、流れを引き戻す。中国応援団が占める観客席からも「加油!(頑張れ!)」の声が鳴り響いた。

中国の大声援がコートに降り注ぐ中、経験豊富な韓国ペアは冷静だった。相手のアタックをはね返しては、チャンスを作って鋭いスマッシュを沈める。レシーブにまわった中国ペアのミスを逃さず、21-19で韓国が先制した。「第1ゲームではたくさん失点して苦戦したけど、なんとか(第1Gを)取れてよかった」(李紹希)

第2ゲームも、強気に攻めた韓国が主導権を握った。中国ペアの気迫こもったスマッシュをしっかりさばき、攻撃につないではポイントを重ねる。連戦で疲労が見える中国が徐々に失速すると、後半は韓国ペアが一気にギアをあげて21-13で勝利!「2人は若くて伸びている選手だから、その2人に勝てのはよかった」(張藝娜)

張藝娜(左)/李紹希(韓国)
張藝娜(左)/李紹希(韓国)

これで勝負の行方は最後の混合ダブルスに。中国は魯愷/黄雅瓊、韓国は予選、準々決勝で苦戦が続く催率圭/蔡侑玎が出場し、優勝かけて激突した。

序盤から積極的に攻め込んだのは韓国ペア。逆に王者のプレッシャーがかかった魯愷/黄雅瓊は、足が止まって完全に引いてしまう。前半で韓国が大量リードを奪うと、その後に猛追する中国ペアを振り切って第1ゲームは韓国が手にした。

続く第2ゲームは、息を吹き返した中国ペアの攻撃が冴える。魯愷が豪快なスマッシュを叩き込めば、黄雅瓊も前に飛び出してチャンスを作った。しかし、韓国ペアも負けじと応戦。ドライブ合戦で速いラリーに持ち込むと、少しずつ中国ペアを押し返してペースをつかむ。すると、7−7から4連続得点を奪ったのが催率圭/蔡侑玎。インターバル後もグイグイ中国ペアにプレッシャーをかけると、流れをつかんだ韓国ペアが21-13で勝利! 2003年に優勝して以来、4度目のスディルマンカップ優勝を遂げた。

優勝した韓国チーム
優勝した韓国チーム

 

▼決勝

韓国 3−2 中国

MD 催率圭/徐承宰●0〔14−21、15−21〕②傅海峰/張楠42分

WS 成池鉉②〔21−12、21−16〕0●何冰嬌49分

MS 全奕陳●0〔10−21、10−21〕②諶龍47分

WD 張藝娜/李紹希②〔21−19、21−13〕0●陳清晨/賈一凡55分

XD 催率圭/蔡侑玎②〔21−17、21−13〕0●魯愷/黄雅瓊51分

※韓国が14年ぶり4度目の優勝

投稿日:2017/05/28
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