「積極的に打って主導権を握ろうとした」全日本総合 クローズアップ〜桃田賢斗

 

全日本総合波乱が起きやすいといわれる総合・準々決勝を、桃田賢斗は危なげない試合運びで勝ち抜いた。「相手はこの後にダブルスの試合があるので、(2ゲーム目は)少し諦めたムードだった。後半に自分のミスがあったのは、明日(準決勝)のために、入らないとわかっていたけどチャレンジしたショットを打ったから」と、すでに初優勝に向けて、心技体の微調整に入っている印象だ。

2回戦、大学生を相手にファイナルゲームでの勝利となり、「涙目になるくらい焦った」という日本の若きエース。「気合を入れすぎて空回りした」前日の教訓を生かし、準々決勝は気負いすぎず、普段通りのルーティンを守って会場に入った。

試合に入ると、最後まで桃田のペースだった。1ゲームは序盤に7−1と大きく引き離して主導権を握ると、そのまま相手を翻弄しながら21−15。2ゲーム目も攻撃の手を緩めず、桃田が5連続得点などで相手を圧倒した。「(2回戦は)緊張して自分らしいプレーができなかった。それを反省して、積極的に打って主導権を握ろうとした」(桃田)

準決勝は、全日本社会人優勝の坂井一将を激戦の末に破った西本拳太と対戦する。勢いのある同級生との対決を前に「自分からミスをしないように」と、心構えを語った桃田。優勝への期待とプレッシャーが誰よりも大きいエースにとって、この準決勝が一番の山場となりそうだ。

投稿日:2015/12/05
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