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【ユーバー杯】日本女子が37年ぶりの世界一達成!<決勝戦>

5月26日にタイ・バンコクで開催された「トマス杯・ユーバー杯2018」7日目は、ユーバー杯の決勝戦、日本VSタイが行なわれた。

ト杯ユ杯7日目
頂点をつかんだ日本女子

37年ぶりのユーバー杯奪還へ−−。

今大会、日本女子がめざすのは優勝のみ。「合宿からみんなで気持ちを高めていた」という髙橋礼華主将の言葉通り、一丸となってユ杯を戦った日本は、ついに念願の頂点にたどり着く。

日本の相手となったのは、前日の準決勝で中国の連覇を阻んだ開催国のタイ。元世界女王のラチャノック・インタノンのほかに、第2、第3シングルスが連日、チームのピンチを救う活躍で決勝戦にまで導いていた。加えて、多くの地元応援団が選手たちを完全バックアップ。総合力では日本が上回っていたが、決して侮れない戦いが待っていた。

その大舞台で先頭を走ったのは山口茜だ。予選リーグから決勝までの6試合中5試合に出場。台湾戦で世界ランク1位の戴資穎(タイ・ツーイン)に敗れはしたが、インドのサイナ・ネワールや韓国の成池鉉(スン・ジヒュン)といったエースを退け、その役割をきっちり果たしていた。

そして始まった、ユーバー杯の決勝。第1シングルスの山口はインタノンとの勝負に挑むと、序盤からポイントを奪うシーソーゲームで16-15。緊張感のある熱戦に会場のボルテージも上がり、大声援がコートに降り注がれる。それでも、山口は冷静だった。「タイは中国に勝って勢いがあると思ったし、その勢いを作るのがトップシングルスのインタノン選手。そこを止める気持ちで入った」と、苦しい後半にスピードアップ。ここぞ、という場面で強打を打ち込み21-15。インタノンからリードを奪った。

第2ゲームも「相手が風に苦戦していた」と山口。ペースをつかんで先行し16-12。地元Vに向けて負けられないインタノンも意地を見せて16オールまで持ち込み、さらにポイントを奪い合って19オールとなったが、ここで気迫のスマッシュを打ち込んだのが山口だ。「このアウエーで引いたら勝負にならないと思っていた。自分から向かっていけたことが、最後の攻めきることにつながったと思います」と、勝負所で強気に出た山口が21-19でエースを下し、日本に大きな一勝をもたらした。

ト杯ユ杯7日目
勝利を決めてガッツポーズを見せる山口茜

勝敗のカギを握る第1シングルスを制した日本は、第1ダブルスに福島由紀/廣田彩花が登場。「山口選手からいいバトンを渡してもらって入ったけど、少し緊張して硬くなっていた」とは廣田。序盤こそ相手が先行する流れが続き6-11でインターバルに入ったが、ここから鉄壁のレシーブでリズムを取り戻す。17-16と日本ペアが逆転すると、そのまま攻勢をかけて21-18で第1ゲームをつかんだ。「最初の出だしはよくなかったけど、日本人らしいねばりはできたし、しっかり沈められた」(福島)。これで完全にリズムをつかんだ2人は、第2ゲームも相手を圧倒。鋭い攻撃、堅いレシーブを続け21-12。2−0のストレートで世界一に王手をかけた。

ト杯ユ杯7日目
2−0で制した福島由紀/廣田彩花(右)

そして、第2シングルスには世界女王の奥原希望。「第1シングルスの茜ちゃんが仕事をしてくれて、気持ちが少し楽になった。でも、勝ち負けを考えずに自分のプレーをしよう」という思いでコートに立つと、第1ゲームは連戦の疲れで精彩を欠くジンタポルに対し、奥原が先手を打ってリード。13-7まで広げると、さらに相手のミスも増えて21-12で先制。第2ゲームもショットの精度、配球、我慢強さのすべてで奥原が上回り、ジンタポルもなす術なし。奥原がビクトリーロードを堂々と歩み21-9で勝利。この瞬間、日本女子の37年ぶりの世界一が決まった。

ト杯ユ杯7日目
優勝ポイントをつかんだ奥原希望
ト杯ユ杯7日目
優勝が決まり、コートになだれ込む選手たち

◆ユーバー杯/決勝

WS1 山口茜②〔21−15、21−19〕0●ラチャノック・インタノン46分

WD1 福島由紀/廣田彩花②〔21−18、21−12〕0●プティタ/ジョンコパン46分

WS2 奥原希望②〔21−12、21−9〕0●ニチャオン・ジンタポル42分

ユーバー杯:バドミントン世界一の国・地域を決める団体戦として最も権威ある大会。全英OP優勝13回を誇るベディー・ユーバー女史がトロフィーを寄贈し、大会名にその名がつけられた。トマス杯の開催から8年後にユ杯が開催。1982年まではト杯と交互の開催だったが、84年から男女同時開催となった。

試合形式:2ダブルス(複)、3シングルス(単)で、世界ランキングの高い順に試合が行なわれる。試合の種目順はオーダーによって変わる(種目順の例:第1単→第1複→第2単→第2複→第3単)。予選リーグは5試合すべてを行ない、決勝トーナメント・準々決勝以降は先に3試合を制した国・地域が勝利。単複兼ねて出場することができる。

取材・文/バドミントン・マガジン編集部

写真/菅原淳


投稿日:2018/05/26


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