【スディルマン杯】日本は中国に2−3で惜敗! 2大会連続の決勝進出ならず<準決勝>

5月27日に開催されたスディルマンカップ(オーストラリア・ゴールドコースト)7日目は、グループ1の決勝トーナメント準決勝が行なわれた。前半の準決勝は韓国とタイが対戦し、3−1で韓国が勝利。後半は日本と中国の勝負となり、中国が日本を3−2で破って決勝進出を決めている。ここでは日本VS中国戦のダイジェストをお伝えしよう。

 

◆日本VS中国

前回決勝戦を争った2チームが準決勝で激突。第1試合は混合ダブルスとなり、日本は渡辺勇大/東野有紗、中国は鄭思維/陳清晨が出場。同世代の若手対決となった。

その第1ゲーム、先制したのは渡辺/東野だ。硬さが目立つ中国ペアに対し、日本ペアはつなぎ球をしっかり沈めてラリーの先手を奪う。前半を11−5で終えると、そのまま相手の追撃を抑えて21-12で第1ゲームをつかんだ。

第2ゲームは中国ペアも猛攻を仕掛けると、日本のミスも増えて大きく点差が開いた。中国が21-14で第2ゲームを制し1−1。ファイナルゲームに突入する。

ここで敗れると後が苦しい日本。しかし、渡辺/東野は焦らず、落ち着いたプレーで相手を引き離しにかかる。13-10から3連続得点でリードを広げると、さらに点数を重ねて20-15とマッチポイント。勝利目前の日本に中国ペアも意地を見せ4連続ポイントをつかんだが、反撃はここまで。20-19の場面、渡辺が相手のショートサービスを決めにいくと、打ったシャトルは鄭思維のボディに突き刺さり、渡辺/東野が会心の勝利を手にした。

渡辺勇大/東野有紗
渡辺勇大/東野有紗

 

欲しかった1勝を手にした日本は、続く第2試合で男子シングルスの西本拳太が、林丹との勝負に挑む。前日の準々決勝でリー・チョンウェイ(マレーシア)と対戦した経験が生きたという西本は、第1ゲーム19本まで迫る戦いぶりを見せる。第2ゲームも前半まではねばる強くラリーを展開したが、インターバル以降は林丹のスピードがさらに上がり、最後は16-21。敗れはしたが、西本は最後まで食らいついて善戦を見せた。

林丹(中国)
林丹(中国)

第3試合は、今大会好調をキープしている園田啓悟/嘉村健士が男子ダブルスで李俊慧/劉雨辰と対戦。長身からの攻撃を得意とする中国ペアに対し、園田/嘉村はスピーディーなドライブで応戦。第1ゲームはお互いに主導権を譲らないまま後半に進むと、先にマッチポイントをつかんだのは日本ペア。20-19、あと1点とした。しかし、ここから強気に攻めてきた中国ペアに同点とされると、21-21から2連続失点を喫して第1ゲームを先制されてしまう。

第2ゲーム、気持ちを切り替えて臨みたい園田/嘉村だったが、序盤の連続ミスで1−6と苦しいスタート。なんとか攻撃の時間を作って点差を詰めたが、日本ペアは10-13から再び連続失点で10-18。途中で集中力が切れた李俊慧/劉雨辰から3連続ポイントを奪った日本ペアだったが、反撃は続かず。最後は逃げ切った李俊慧/劉雨辰が勝利を手にし、中国が2−1で王手をかけた。

西本拳太
西本拳太
園田啓悟(右)/嘉村健士
園田啓悟(右)/嘉村健士

 

劣勢の状況となった日本だったが、第4試合の女子シングルスに登場した山口茜が、息を吹き返す勝利をもぎとる。相手は長身の孫瑜。3月の全英OPではファイナル勝負で勝っている相手に、山口はしっかり試合をコントロールして得点を積み重ねる。孫瑜の角度あるカットをねばり強く拾ったかと思えば、鋭いカウンターレシーブで追い込む山口。第1ゲーム21-17で奪うと、第2ゲームも冷静にラリーを展開。インターバルまではお互いミスも重なったが、後半は山口がペースを握りながらラリーを進めて、最後は21−15。後がない状況でも山口らしく戦い抜き、日本は2−2で最終女子ダブルスにつなげた。

山口茜
山口茜

第5試合は、日本が誇る大エース・髙橋礼華/松友美佐紀と陳清晨/賈一凡との対戦。2ペアは昨年末のSSファイナル以来の勝負となるが、このときは髙橋/松友が惜敗。大一番で借りを返すべく、またチームの勝利をめざしてライバルと対峙した。

試合が始まると、お互いにペースを譲らずスコアは接近。5−5,8−8、10-10と緊迫した展開が続く。試合が動いたのはインターバル直後だった。連続アタックで先に抜け出す中国ペア。14-10で差をつけると、さらに攻撃の手数を増やして陳清晨/賈一凡が17-12とリード。さらに4連続得点を奪った中国ペアが、第1ゲームを先制した。果敢な攻めを見せる中国ペアに対し、タカマツは得意の形が作れず、レシーブの時間が多くなった。

陳清晨(左)/賈一凡(中国)
陳清晨(左)/賈一凡(中国)

第2ゲームに入ると、気持ちを切り替え強気に攻めた日本ペア。序盤にリードを奪うと、そのままペースをつかみながら試合を進める。連続得点などで11-9。中国の厚みのある攻撃にもしっかり対応してインターバルに入った。

しかし、ここで再び攻勢を仕掛けたのは中国だった。第1ゲーム同様、インターバル後の出だしで連続ポイントをつかみ14-11、あっさり逆転に成功。髙橋/松友もトップ&バックの形を作って応戦するが、相手の堅いレシーブを崩せず苦しいラリーが続いた。それでも世界ランク1位の意地を見せる髙橋/松友が14オールに持ち込むと、16-16、18-18と接戦に。なんとか抜け出したい日本ペアだったが、最後まで集中力を切らさない陳清晨/賈一凡を抑えきれない。19-19の場面で2連続失点。中国が大激戦を制し決勝進出。惜しくも敗れた日本は、銅メダルに終わった。

髙橋礼華/松友美佐紀(左)
髙橋礼華/松友美佐紀(左)
喜ぶ中国ペア
喜ぶ中国ペア

この結果、決勝は中国と韓国が対戦。中国は前人未到の7連覇に挑戦する。

準決勝の結果は以下の通り。

 

▼準決勝

中国 3−2 日本

鄭思維/陳清晨●1〔12−21、21−14、19−21〕②渡辺勇大/東野有紗65分

林丹②〔21−19、21−16〕0●西本拳太58分

李俊慧/劉雨辰②〔23−21、21−16〕0●園田啓悟/嘉村健士47分

孫瑜●0〔17−21、15−21〕②山口茜49分

陳清晨/賈一凡②〔21−12、21−19〕0●髙橋礼華/松友美佐紀55分

 

 

投稿日:2017/05/28
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