【2016注目大会】YOJで日本選手4連勝なるか!? 奈良岡の活躍にも期待!<9・10月> 

オリンピックイヤーとなる2016年がスタートした。8月のリオデジャネイロ五輪(ブラジル)出場に向けて、世界のトップ選手は五輪レースで熾烈な戦いを繰り広げている。

ここでは日本A・B代表選手が出場する国際大会や、国内の高校生からシニアまでが出場する注目の全国大会を、発表されているスケジュールにそって紹介しよう。今回は9月、10月の大会をピックアップする。

 

【9月】

全日本社会人

2日〜7日/愛知県一宮市

都道府県の上位に入る一般選手から、日本代表や日本リーグで活躍する国内トップが集結して頂点を争う全日本社会人は、愛知県一宮市で開催される。毎年1000人近い選手がエントリーするビッグイベントは、たとえナショナル代表クラスでも簡単に勝ち上がれない過酷な大会でもある。とくに男子シングルスは300人を超える参加者がおり、前回男子シングルスを制した坂井一将は優勝するまで8試合を戦い抜いている。試合数も全種目合わせると1000試合近くが行なわれている。

10年以上前はナショナルA代表クラスの選手も出場して激戦を繰り広げていたが、最近は海外トーナメントや代表合宿などがあるためトップクラスは参戦を見送っている。しかし、若手選手の活躍やベテラン選手の老練なテクニックが多くのコートで見られるのも社会人の楽しみの一つ。日本のエースとして活躍する桃田賢斗も高卒1年目で社会人タイトルを手にし、世界に羽ばたく足がかかりとしていった。髙橋礼華/松友美佐紀や早川賢一/遠藤大由も、社会人を制して次なるステージに進んでいる。

今後生まれる新たなスター選手を、社会人で一足先にチェックするのもおもしろい。

社会人を制し、全日本総合でも準優勝を飾った保木卓朗/小林優吾(奥)
社会人を制し、全日本総合でも準優勝を飾った保木卓朗/小林優吾(奥)
昨年の社会人には世界選手権銅メダルの福万尚子/與猶くるみ(左)が出場して優勝を飾った
昨年の社会人には世界選手権銅メダルの福万尚子/與猶くるみ(左)が出場して優勝を飾った

 

全日本ジュニア

16日〜19日/愛媛県松山市

高校(ジュニアの部)、中学生(ジュニア新人の部)の1・2年が出場する全日本ジュニアは、愛媛県松山市で行なわれる。高校生は8月のインターハイが終了し、各チームの主力を担った3年生が引退。多くのチームが新体制で練習に取り組んでおり、そのエース級の選手たちが男女シングルス・ダブルスの2種目で優勝を争う。

全日本ジュニアは1年後のインターハイや全中に向けて、各チーム・選手の力を図る絶好の機会。また上位に進出した選手には12月に開催される全日本総合の本戦・予選の出場権が与えられる。トップをめざす選手たちにとっては、大人との真剣勝負ができるチャンスが増えるだけに、なんとしても上位に食い込みたいところだ。

昨年は高校生の部に中学2年生の奈良岡功大(浪岡中)が出場し、準優勝という好成績を残した。これによって全日本総合本戦の出場権を獲得し、総合最年少記録を更新するなど話題を振りまいた。次回出場すればダントツのV候補となる。男子中学生がジュニアの部で優勝するのはもちろん史上初となるため、より注目度が高まることは間違いない。

スーパー中学生・奈良岡功大は史上初の快挙に挑む
スーパー中学生・奈良岡功大は史上初の快挙に挑む

 

※都道府県によって中学3年がジュニアの部に出場する場合もある

※全国ABC大会のAグループ優勝・準優勝者はジュニア新人の部に出場できる

 

SS第7戦 ヨネックスOPジャパン

20日〜25日/東京都渋谷区

日本で行なわれる年に一度のビッグイベント『ヨネックスOPジャパン』は、東京都渋谷区で開催される。

今年はリオデジャネイロ五輪後の開催となるため、「世代交代」が一つのキーワードに。ヨネックスOPジャパンは海外選手からの人気が高い大会の一つで、引退を考えるベテラン選手などが最後の勇姿を見せにくることもある。また各国の次世代エースたちのプレーも、日本のファンにとっては大きな観戦ポイントになるはずだ。

日本選手がホームで海外の強豪選手を迎え撃ち、国内大会とは違った緊張感のなかで戦う姿も必見だ。とくに日本選手は3年連続で地元Vを飾っており(13年山口茜、14年髙橋礼華/松友美佐紀、15年奥原希望)、歓喜の瞬間が間近で観られる可能性も昔に比べて高くなっている。オリンピック後ということもあり、多くのメダリストが参戦して会場を鮮やかに彩ることも予想されるだけに、バドミントンファンにとっては見逃せない大会となりそうだ。

山口茜との決勝戦を制した奥原希望。
昨年は女子シングルスで奥原希望が山口茜との決勝戦を制してスーパーシリーズ初優勝を飾った

 

【10月】

国民体育大会

2日〜5日/岩手県北上市

都道府県の代表選手でチームを構成し、1複2単の団体戦で優勝を争う国体は、岩手県北上市で開催される。種目は少年男女、成年男女の4種目。前回の70回大会は、成年男子を富岡高OBで固めた福島が20年ぶりに制し、少年男子を現役の富岡高選手が出場して4年ぶりに頂点を極めた。

成年女子は再春館製薬所で構成された熊本が2連覇、少年女子は山口茜が率いる福井が初優勝を飾っている。

 

全日本学生

14日〜20日/千葉県千葉市

大学生の日本一を決める全日本学生(通称:インカレ)は、千葉県千葉市で開催される。60年以上も続く伝統ある大会では、男女ともに各大学の意地とプライドが激突。試合もさることながら、各大学の応援合戦も会場を盛り上げる。

今年注目なのは、男子シングルスの西本拳太(中央大)による個人4連覇への挑戦だろう。西本は昨年の全日本総合で4強に入り、ナショナルA代表入りも果たした。大学界では頭ひとつ飛び抜けた存在となっており、このままいけば偉業達成の可能性も十分。しかし、A代表に入ったことでスーパーシリーズなどの海外遠征に出る機会も多くなることから、大会直近のコンディション調整などがキーポイントになってくるだろう。

団体戦は例年通り、男女ともに関東の大学が中心となりそうだが、近年は西日本トップとして活躍する龍谷大の台頭が目立っている。とくに女子は前回の団体で2年連続2位、そして個人シングルス優勝・準優勝、ダブルス3位などの好成績を残した。また、男子も初めて団体3位に入るなど成長著しい。関東の牙城を崩す存在として、関西の雄の奮闘にも期待したい。

前人未到の4連覇に王手をかけている西本拳太
前人未到の4連覇に王手をかけている西本拳太

 

※大会日程は2015年12月31日時点のもの

※国内大会は開会式の日程も含む

投稿日:2016/01/07
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